生物部 「メンバー」が語る

2010/11/29 地球の玉手箱

『資料集めのためのちょっとした苦労話』

 「地球の玉手箱」の作品のほとんどは実際の生物をモチーフとしています。そのため、ある生物の作品を作ろうと決めて、まず始めるのが資料探しと資料集め。この生物がどんな形や色をして、どこの場所に生きていてどのような生態なのかを調べてから制作に入るのですが、制作する生物のほとんどは実際に見たことがないので、資料集めはとても重要な作業です。それでも、メジャーな生物で参考資料がたくさんあればまだ良いのですが、「地球の玉手箱」の作品はマイナーな生物にスポットを当てることが多いので、資料探し&資料集めは一苦労です。。。
 しかし、ここである程度きちんと調べておかないと、後々「全然違ってた(ToT)!」と用意した材料が無駄になったり作り直しをするはめになるので、大切な作業なのです。もちろん、生物の造形にしてもジオラマの土台にしても完全に同じにはできないです。でもデフォルメをしても、できるだけ本物に近い雰囲気は出したいとは思っています。
 さて、私が主に参考にしている資料は図鑑、写真集・画集、専門書、たまに学術誌・論文です。

 【図鑑】さすがにオールマイティーに利用できます。子供向けの図鑑ならお値段も内容に対しとてもお得で、マイナーな生物の種類は少ないものの読みやすくわかりやすいです。専門図鑑は高価にはなりますが、これ1冊でほとんどOK!といった感じです。

【写真集】自然の中での生物の一瞬が捉えられていていることや、一つの種を追った写真集だと仔から成体まで、四季を通して生態写真があるのが良いですね。最近の写真集は色が特に美しいのが多いと思います。ただ、写真集は一般的に高価で、芸術的に美しくてもその生物の一部分だけの写真しかなかったり、生態については詳しく書かれていない場合もあるので若干使いにくい時もあります。

【画集】画家のこだわりが良く出ていてような本は使いやすく、細かい箇所などの絵は時として写真よりも参考になります。 

【専門書、学術誌・論文】制作の生物についてもっと詳しく知りたいときに利用したりすることもありますが、何分専門用語が多いので、全部理解できないのが辛いところですね(^^ゞ  

 ちなみに最近、参考にした資料が写真集→図鑑の順だったため、写真集で見て「いいなあ」と思った生物の作品に使用するはずだった材料が、図鑑を読んで実際とは違うことが判明!その生物ではありえない物だったため、あわてて正しい材料に変更しました。

 また、資料集めには下記の方法を取っています。

【図書館で本を借りる】参考資料となるような写真集や図鑑は高価なものが多いです。絶版になっているのも多々あるため、そのような本を無料で貸してくれる図書館には本当にお世話になっています!どうしても借りられない本については、その本を置いてある図書館まで遠征したこともありますよ〜

【本や資料を購入】使用する頻度が多かったり、図書館にはない良い資料になる本は購入しています。また、絵や写真がとても参考になる洋書(語学力がないので文章だけの本は×です。。。)も購入しています。洋書は日本にはないようなコンセプトの本も多く、簡単に読めるくらい語学力があったらもっと世界が広がるだろうなあなんて思っています。

【インターネット】調べ物には欠かせないインターネットですが、ネットの情報だけで作品を作ることはあまりないです。情報元が信頼できるページに関しては参考にしていますが、ネットには不確かな情報も多く、写真の色が実物とかなり異なっていることがあります。ただ、ネットならではの「○○で新種発見」など情報が早いのは良いですね。

【テレビ番組など】動物番組は大好きなのでよく見ています。生物の動きや生態がわかるのは映像ならではだと思います。直接、情報を得るよりも視聴することで作品作りのきっかけとなることが多いですね。

【取材】今後、強化したい方法です。本当であれば、自然の中の生物を見たり撮影するのが一番なのでしょうが、まずは動物園や身近な生物スポットから開始したいと思っています。資料として使える写真を撮るためにカメラのスキルアップも必要ですね。

 これからも、資料探しや資料集めには奔走することになると思いますが、良い作品づくりのために頑張ります〜(^^)v ----

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 写真は所持している本のウミウシの美しい写真集「ウミウシ―不思議ないきもの」と、オーストラリアの哺乳類がよくわかるフィールド図鑑「A Field Guide To The Mammals Of Australia」。珍しい有袋類だけでなくHouse cat(飼い猫)まで紹介されています(笑)

 

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